ドライブレコーダーの直接配線の設置方法(給電をヒューズボックスから行う手順)をご紹介します。今回のご紹介は、ランドクルーザー・プラド150型です。
ランドクルーザー・プラドに特化した内容になりますが、内装の外し方そのものやヒューズボックスからの配電手順は他の車種にも適用できる手順です。
尚、本内容は私の実体験に基づいた内容となります。作業に際して発生した損害等は負いかねますので、自己責任での作業をお願い致します。
所要時間の目安
本作業に所要する時間の目安は、早い方で約1時間です。不慣れな方や、本投稿を参照しながら作業する場合は約2時間所要することを想定された方がいいと思います。
(私の場合、手順が纏まったインターネットサイトが無く複数の情報ソースを使用した、またインターネットサイトに載っていない箇所は手探りだったため、3時間程度かかりました)
内装の外し方
内装外しは、以下理由のために必要な作業となります。
①ヒューズボックス周りに手が容易に入るようにし、作業を行いやすくする
②ヒューズボックスから伸びる配線を内装パネル内に隠し、社内を綺麗にする。また、配線が足などに引っかからないようになる
では、手順をご紹介していきます。
運転席側・Aピラーカバーの取り外し
まずは、運転席側のAピラーカバーの取り外しです。
そのためにまず、取っ手(アシストハンドル)を外します。
ボルトを隠すためのカバーがされているため、カバーの隙間に内装外しを当て、てこの原理で取り外します。殆ど力は要らなく、簡単に外れます。右図矢印の通り、二か所取り外すとボルトが露出します。
10mmソケットを使用しレンチでボルトを取り外します。
下写真はAピラーカバーを外した後の様子です。後ほど、直接配線コードをAピラー内に通します。
もしカバーを外しずらい場合は、矢印の箇所を意識して外すとより簡単に外れます。赤矢印は、ボルト締めされていた箇所、黄色矢印はカバーがクリップで留められている箇所です。勢いよくカバーを外すと、クリップが飛んでいき、車内の狭い所に落ちることがありますので、ご注意ください。
運転席側フロアーステップの取り外し
運転席の下、右側のステップの取り外しです。
このステップが取り外されていないと、写真内黄色矢印部分の接続が障害となり、後述のカバーを取り外せないため、ステップを取り外す必要があります。
手に持っている部品が取り外した後のステップです。
赤い矢印の箇所がクリップ(白い部品)およびクリップが留まる場所です。固くステップを外せない場合は、クリップを一つずつ外していくと安全に外れます。
緑の枠は、内装剥しを差し込むイメージ図です。
クリップの左右に内装剥しを差し込み、てこの原理で持ち上げるとステップ(内装)が簡単に外れ、クリップも壊れにくいです。私は、内装剥しを使用せず、素手でステップを外したため、ひとつのクリップにのみに不均一に負荷がかかったようで、クリップの爪が欠損しました。
黄色の矢印は、他の内装との連結箇所です。
ステップが外れにくい場合は、この黄色の矢印、および赤色の矢印の箇所を意識して外すと簡単に外れます。
エンジン始動スイッチ周りのパネル外し
エンジン始動スイッチ・ ミラーの角度調整スイッチが据え付けられたパネルの取り外しです。
パネルを外した後の写真です。
このパネルは、素手のみで容易に取り外し可能です。もし外しずらい場合は、写真内、赤丸箇所のクリップ留めを外す意識を持つと、より簡単に外れます。
このパネルには、エンジン始動スイッチおよびミラーの角度調整スイッチ裏に配線が通っています。そのため、配線によってパネルがぶら下がる格好になります。
運転席側ダッシュボード横のパネル外し
運転席側ダッシュボード横のパネル取り外しです。
このパネルを外さないと、後述の運転席下のパネルが外せないため、必要な作業となります。
素手で簡単に取り外せますが、外しずらい場合は、赤丸のクリップ位置を意識して取り外すと簡単に外れます。
ハンドル下パネルの取り外し
ここからは、ハンドル周りのパネルを取り外していきます。下の写真は、ハンドル下のパネルです。
左の赤丸の箇所のカバーを内装外しで取り外します。そうするとボルトが出てきますので、レンチで取り外します。中央の赤丸の箇所はネジが露出しています。ネジを外します。
緑色の枠はエアーバッグの機器が格納されています。緑枠のパネルはハンドル側の金属製フレームに固定されているため、運転席下のパネルを外しても緑枠のパネルは外れません。
右の青枠は、ボンネットを開くためのレバーです。写真外ボンネット レバーの右側には、給油口のレバーがあります。2つのレバーは、運転席下のパネルに据え付けられていますので、一緒に外れます。
前述のボルト1本、ネジ1本を外した後、運転席下のパネルを取り外す前に、ブレーキペダル真上のパネルを外します。素手で外すことができます。
下から見上げて作業するとやりやすいです。そのため、私は運転席のフロアーに寝そべって作業を実施しました。
もし外れにくいは下写真内の赤丸箇所のクリップ周辺に負荷をかけると簡単に外れます。
やっと、ハンドル下のパネル取り外しです。
ボンネットレバー・給油口レバーの裏側にはワイヤーが取り付けられています。思いっきり、ハンドル下のパネルを外すと、レバー周りを破損する可能性もあるため、ゆっくりと外してください。
ハンドル下のパネルは、面積が広いため、また各辺にそれぞれクリップ留めされているため、一辺ずつ外していきました。
外した後の写真がこちらです。
写真内には収まっていませんが、前述の通り、ボンネットレバー・給油口レバーの裏にはワイヤーが通っています。そのため、このパネルは完全に外れず、ワイヤーでぶら下がっています。
アクセルペダル横のパネル外し
アクセルペダルの右側のパネル外しです。
下写真(左)の赤丸箇所の留め具を抜きます(工具不要で素手のみ)。
あとは、パネルを素手で外します。作業するパネルの中で一番楽に外れます。外れにくい場合は、下写真(右)内の赤丸のクリップ位置を意識して取り外してください。
下写真(左)は、パネルを外した後のものです。
エンジン始動スイッチ周りのパネル外し
エンジン始動スイッチ・ ミラーの角度調整スイッチが据え付けられたパネルの取り外しです。
パネルを外した後の写真です。
このパネルは、素手のみで容易に取り外し可能です。もし外しずらい場合は、写真内、赤丸箇所のクリップ留めを外す意識を持つと、より簡単に外れます。
このパネルには、エンジン始動スイッチおよびミラーの角度調整スイッチ裏に配線が通っています。そのため、配線によってパネルがぶら下がる格好になります。
運転席側ダッシュボード横のパネル外し
運転席側ダッシュボード横のパネル取り外しです。
このパネルを外さないと、後述の運転席下のパネルが外せないため、必要な作業となります。
素手で簡単に取り外せますが、外しずらい場合は、赤丸のクリップ位置を意識して取り外すと簡単に外れます。
ハンドル下パネルの取り外し
ここからは、ハンドル周りのパネルを取り外していきます。下の写真は、ハンドル下のパネルです。
左の赤丸の箇所のカバーを内装外しで取り外します。そうするとボルトが出てきますので、レンチで取り外します。中央の赤丸の箇所はネジが露出しています。ネジを外します。
緑色の枠はエアーバッグの機器が格納されています。緑枠のパネルはハンドル側の金属製フレームに固定されているため、運転席下のパネルを外しても緑枠のパネルは外れません。
右の青枠は、ボンネットを開くためのレバーです。写真外ボンネット レバーの右側には、給油口のレバーがあります。2つのレバーは、運転席下のパネルに据え付けられていますので、一緒に外れます。
前述のボルト1本、ネジ1本を外した後、運転席下のパネルを取り外す前に、ブレーキペダル真上のパネルを外します。素手で外すことができます。
下から見上げて作業するとやりやすいです。そのため、私は運転席のフロアーに寝そべって作業を実施しました。
もし外れにくいは下写真内の赤丸箇所のクリップ周辺に負荷をかけると簡単に外れます。
やっと、ハンドル下のパネル取り外しです。
ボンネットレバー・給油口レバーの裏側にはワイヤーが取り付けられています。思いっきり、ハンドル下のパネルを外すと、レバー周りを破損する可能性もあるため、ゆっくりと外してください。
ハンドル下のパネルは、面積が広いため、また各辺にそれぞれクリップ留めされているため、一辺ずつ外していきました。
外した後の写真がこちらです。
写真内には収まっていませんが、前述の通り、ボンネットレバー・給油口レバーの裏にはワイヤーが通っています。そのため、このパネルは完全に外れず、ワイヤーでぶら下がっています。
アクセルペダル横のパネル外し
アクセルペダルの右側のパネル外しです。
下写真(左)の赤丸箇所の留め具を抜きます(工具不要で素手のみ)。
あとは、パネルを素手で外します。作業するパネルの中で一番楽に外れます。外れにくい場合は、下写真(右)内の赤丸のクリップ位置を意識して取り外してください。
下写真(左)は、パネルを外した後のものです。
これで、内装外しは完了です。次は、配線の通し方をご紹介します。
ヒューズボックスへの直接配線コード取り付け
ヒューズボックスからのへの直接配線設置方法をご紹介します。
ヒューズプラグ クリップの入手
ヒューズプラグを安全に外すためのプラスチック製の工具です(右写真)。ペンチや手のひらの爪でも外すことは可能です。しかし、不慣れ(素人)だとペンチでプラグを潰してしまったり、爪が割れたりする恐れもあります。
ランドクルーザー・プラドの場合、エンジンルーム内のヒューズボックスの蓋の裏側に格納されています。蓋は、しっかりと固定されており、外しずらくなっていますので、どの場所で蓋が留められているか確認し、冷静に外しましょう。
3か所で蓋が止まっている為、まず、下写真内の下2つの赤丸箇所を外します。右側は狭いため、指を隙間に入れて外します(やや手間取ります)。
次に、蓋を上に持ち上げて上の赤丸箇所を外します。中々外れなく、「折れてしまわないか?」と不安になりますが、そのままゆっくり蓋を上げ続ければ外れます。
使用するヒューズの選定
使用するヒューズの選定です。
影響があっても問題ないであろう電装機器のヒューズを使用します。
車の常時電源(エンジン・オフ後の電源)は、左上赤枠の「10A DOOR」から。
車の電源オン後、即ちACC(アクセサリー)電源は、「15A P/OUTLET」から 電源を取ろうと思います。
ヒューズキャップの取り外し
先ほど選定したヒューズのキャップを、取り外し器具の爪で挟み込み、手前に引くと外れます。
まず上下どちらかの爪をキャップにはめた後、もう一方の爪をはめると難なく、キャップを挟み込めます。
外した後のヒューズのキャップは使用しなくなりますが、直接配線コードを取り外した際に、使用します(復帰作業)。代替品はショップで購入可能ですが、失くさないように気を付けてください。
選定したヒューズの通電確認
先ほど選定したヒューズの確認作業です。
常時電源やACC電源として通電していること、ヒューズのどちら側の端子から通電しているかの確認をします。
写真は、通電チェッカーです。
クリップ部分はアースで、ヒューズ近くの金属が露出した部分に取り付けます。その後、通電確認したい端子に通電チェッカー本体の尖った先の部分を当てます。
通電していれば、チェッカーの胴体部分が発光します。通電していなければ、発光しません。
イグニッション・オフの状態で、通電状況を確認します(=常時電源)。
常時電源として選定したヒューズ「10A DOOR」の左端子にチェッカーを当てます。通電しました。念のため、右端子にチェッカーを当てます。通電しません。
次はACC電源の確認です。
イグニッション・オン(もしくはエンジン始動)します。ACC電源として選定したヒューズ「15A P/OUTLET」の左端子にチェッカーを当てます。通電しました。右端子は通電しません。
これで通電確認は完了です。
ヒューズ電源取り出しコードの取り付け
準備したヒューズ電源取り出しコードをヒューズボックスにはめていきます。
ヒューズ電源取り出しコードの配線がはんだ付けされた方の端子に、先ほど通電確認した端子側(左側)が接続するように設置します。
「10A DOOR」には10Aのヒューズ電源取り出しコードを、「15A P/OUTLET」には15Aのヒューズ電源取り出しコードを取り付けます。
配線が長い箇所があるため、結束バンドで纏めます。
尚、ヒューズ電源取り出しコードを取り付けると、ヒューズ・キャップから伸びる配線が障害になり、ヒューズボックスの蓋をできなくなります。
私は紛失しないよう、グローブボックスに格納しています。
配線ケーブルの内装パネル内への格納
ここからは、ヒューズボックスから伸びる直接配線ケーブルを内装パネル内へ格納する手順をご紹介していきます。
配線ガイドの設置
配線ガイドを通していきます。
ワイヤーが露出した配線ガイドは取り付けず、まずはオレンジ色の被覆がされたガイドのみを通します。
運転席側Aピラーの根元近くに隙間(穴)があります。
配線ガイドをまっすぐに整え、フロアーの方角に目がけて通していきます。
この作業は、少々根気が要ります。
強い力で配線ガイドを押し込もうとせず、力無しでスッと通る隙間がありますので、焦らず作業すると良いと思います。
また、他の配線がフロアーの方向に走っていますので、その配線の近くを通すことを意識してもいいかも知れません。
配線ガイドがこのあたりに降りてきます(多少の誤差はでます)。
次は、配線ガイドの先端に直接配線コードを巻き付けていきます。
配線ガイドと直接配線コードの据付
ワイヤーをオレンジ色の配線ガイドに取り付けます。
直接配線コードの末端(ドライブレコーダーへの接続端子側)を括り付けます。
直接配線コード末端を赤色のキャップで覆います。
配線を括り付けた部分をマスキングテープで覆うと、より外れにくくなります。
配線ガイドの引き上げ
あとは、オレンジ色の配線ガイドをAピラー側からゆっくりと引き上げて、直接配線コードを導いていきます。
もし、途中でつっかえて動かない場合は、ゆっくりと配線ガイドを上げ・下げすると、つっかえが外れます。
Aピラー内への配線ケーブル格納
配線ガイドで引き上げた直接配線コードを、配線ガイドから取り外します。
そして、直接配線コードをAピラーに沿うように通します(写真内赤線)。
直接配線コードがぶら下がるため、結束バンドとAピラー内に既にある配線を緩く括り付けます(後に本締め)。
フロントガラス上部への配線ケーブル格納
指で、フロントガラス上部と天井の内装の隙間に直接配線コードを押し込んでいきます。
最後にドライブレコーダー用の接続端子を、ドライブレコーダーに差し込み、この工程は完了です。
余分なヒューズ電源取り出しコード・直接配線コードの格納
ヒューズ電源周りの配線を結束バンドで纏めても、まだ邪魔になってしまうため、アクセルペダル横の内装(写真内赤丸箇所)の内側に格納します。
こちらは、内装を戻した(取り付けた)後の写真です。これで、アクセルペダル周りの配線が、足に絡むこともありません。
結束バンドの本締め
軽く固定していた結束バンドを本締めし、余分な部分をハサミでカットします。
その際、カットした部分が車内の狭い所に落ちないように気を付けてください。落ちてしまうと、回収するのが大変になります。
取り外した内装の再取付け
あとは、これまで外してきた内装を同じ手順・順序で戻していくだけです。
この断面で、これまでに外したボルト・ネジがをない!ということが無いように、ジップロックに入れるなり、外した内装にテープ留めするなり、失くさないようにしてくださいね。
尚、直接配線コードを取り付けると、ヒューズボックスの蓋が閉まらなくなります。蓋についても失くさないようにしてくださいね。
これで、直接配線コードの取り付けは完了です!
長文を読んで頂きありがとうございました。
リアカメラ用の配線取り回し編も投稿させて頂きますので、良ければそちらも参考になさってください。
では、また次回の投稿で!
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